猫の脱走と生還までの記録:ミニタイガー

ちょうど1年前の4月にミニタイガーが脱走してしまいました。4月6日に脱走して16日に戻ってくるまでの経過を書いてみたいと思います。

概要

平成26年4月6日9時10分:玄関から脱走。

4月10日:チラシのポスティング開始。

4月13日:家の庭にいるとの有力情報あり。その庭に捕獲器を仕掛けさせてもらう。

4月16日:20時45分、捕獲

このように書くと、簡単に捕まったような印象ですが、この10日間はずっと交代で24時間態勢で探しており、我が家にとっては、今までの猫飼育経験の中で最も辛く大変なことでした。

私は10日間で4kg体重が落ちましたし、思い出したくなかったため、この記事を書けるようになるまでに1年を要しました。

経過

【4月6日 日曜日】
9:10 少し開いたままにしておいた玄関からミニタイガーと茶太郎が外に出てしまう。人もいたが隙間をすり抜けた。茶太郎はすぐに家に戻る。ミニも戻ろうとしたが、開いたドアの裏側の方へ行ってしまい家の中に入れなかったため、外に逃げて行ってしまった。

平成24年の5月にも脱走してしまったことがあり(→猫脱走事件)、その時はその日の夜に戻ってきたこともあり、今回の脱走も最初は軽く考えていました。

平成24年の時はウッドデッキに戻ってきたので、初日(4/6)は、いつ戻ってきてもいいように、カーテンを開けて、部屋の中からデッキを注視していました。

途中、何度も家の周辺を見に行くも見当たらず。

【4月7日 月曜日】
「脱走した猫は家の近くにいることが多い」と書いてあるサイトが多く、午前中に家の周りをよく見てみると、家の北側のガスボンベの裏に潜んでいるところを発見! 手を伸ばして捕獲しようと試みるも勢いよく逃げて南側の家の方へ行ってしまった。 いま思えば、発見した時点で、他の人を呼んでくるなり、捕獲するための準備(道具など)をするなりして慎重に行えばよかったものの、その時は発見した驚き(喜び)でつい手を出してしまった。また、2年間も家猫だったこともあり捕まえられるような気がしてしまったが、外に出てしまった猫はパニックになっており、家の中とはまったく様子が違った。

でも、家の近くにいることがわかり一安心。この頃はまだ自分で戻ってきてくれるような気がしていたので、デッキに戻ってきてくれることを信じて注視していた。

【4月8日 火曜日】
3:30:庭の奥の方に現われて、一度は家の方に来たが、呼んだりウェットフードの皿の音を立てたりすると、また南側の家の方へいってしまった。

4:35:外で猫の喧嘩する音がしたので、出てみると車の下から黒っぽい猫が走り去っていって、その後、ミニが南側の家に逃げていった。

日中、南側の家の庭を見せてもらったが見つけることはできなかった。

16:00頃:もともと捕獲器を1つ所有していたが、新たに2つ購入。

夕方、南側の家に2つ捕獲器を置かせてもらい、庭の車の隣にも1つ捕獲器を仕掛けた。

21:00:庭の車の隣の捕獲器に、他の猫がかかっていたので解放し、洗って再度仕掛けた。

【4月9日 水曜日】
1度も姿を見せず。3つの捕獲器も、何度か確認に行ったが、入っていない。

【4月10日 木曜日】
1:00:懐中電灯をもって付近を捜索するも手がかりなし。付近の捜索はこの記事に記載する以外にも頻回に行っているが記録のあるものだけ記載。夜の捜索は、猫の目が反射して見つけやすいこと、音が静かなので猫の鳴き声を聞き取りやすいこと、など利点があるらしい。近所の庭やアパートのベランダ、公園、茂みの中、木の上などを照らしたり、名前(ミニ)を呼びながら捜索していた。

ネット上の情報を参考に、猫探しのチラシ(A4)を作成して、周辺の家にポスティングした。
猫探し最初のチラシ

またネット上で、猫探偵の存在を知り、依頼できないか電話をしてみた。

電話した猫探偵は、「猫探偵社」というところ。この猫探偵社の塩谷さんという方は、詐欺や怠慢が非常に多い業界にあって、貴重な真面目な方で、ネット上でもかなり評判です。

※仕事の都合や家族構成などにより自分で十分に探す活動ができない場合、猫探偵に頼りたくなる気持ちはわかりますが、猫探偵は非常に詐欺や怠慢の多い業界ですので注意ください。また、探偵に頼めば安心と思わずに、できる限り自分でも活動を行うことを強くお勧めします。

猫探偵塩谷さんに電話したところ、「いま取りかかっている仕事があるのですぐには行けない。知っていることは何でもアドバイスします。作成したチラシをメールに添付して送ってくれれば添削します」とのことだったので、チラシをメールを送信した。

再度電話してきいたところ、
・チラシの大きさは半分でいい
・人は猫の顔に注目するので、顔が大きくわかるように
・たくさん書いても読まない人が多いので、一言で特徴を簡潔に

というようなアドバイスをもらい、サンプルのチラシをメールで送ってくれた。その他いろいろアドバイスをもらったが失念してしまった。なお、これらのやり取りはすべて無料で行ってくれている。

3つの捕獲器は、まったく成果がないので、捕獲器を警戒せずに餌場として認識してもらうため、捕獲機能をオフ(扉が閉まらないようにセット)して、餌だけを置くことに変更した。設置場所も、南側の家の庭では見に行くのが大変なため、自分の家の庭に変更した。

【4月11日 金曜日】
1:00:懐中電灯を持って付近を捜索するも手がかりなし。

猫探偵さんのアドバイスを受けてチラシを新たに作成し、まだ配っていない家に120枚ほど配布した。

変更したチラシがこちら。A4の半分の大きさにして全体的にシンプル。A4に2枚印刷して半分に切りました。
猫探し変更後のチラシ

18:00:餌場にした捕獲器の餌はほとんど減っていなかった。

19:00:かかりつけの動物病院の先生へ電話してお話を伺う。先生によると、もともと太っていた猫や病気の猫だと三日以上絶食だと危険だが、普通の猫だと10日から2週間くらいなら大丈夫、とのこと。

21:00:情報の電話あり。近くの橋の20mくらい先の右側で、昨日の朝、ひかれている猫がいた、昼頃には片付けられていて、模様が似ていた、成猫だった、とのこと。近くまで実際に行ってみたが、かなり遠くて橋を渡る必要があるので、違うのではないか。明日その近辺にチラシ配りと聞き込みをしてみる。

21:45:自宅の庭に3個設置してあった捕獲器のうち、2つを近くの公園に変更してみる。

23:50:庭に設置してある1つの捕獲器に、別の猫がかかっていたので解放した(4月8日と同じ猫)。

【4月12日 土曜日】
3:00:公園の捕獲器は成果なし。とりあえず庭へ移動。

午前中:市役所に電話して、道路で猫がひかれていた場合の委託会社名と連絡先をきく。
    清掃会社に電話したところ、最近(ミニのような)特徴の猫は運んでいない、とのこと。
    誰かがリサイクルセンターに自分で運んだ可能性のあるので、リサイクルセンターに問い合わせたところ、担当者不在で月曜日にならないとわからない、とのこと。

午後:情報電話できいた近くの橋を越えたところを見に行くもひかれたような形跡はなし。その周辺地域にチラシのポスティングおよび聞き込みを行う。自動車屋さんや酒屋さんや他の人に聞くも、そのあたりでひかれた猫はみなかった、とのこと。
※チラシのポスティングは以後も継続的に行っていますがこの記事には書いてません。

ポスティング中に清掃会社から電話あり。「少し離れた郵便局付近でひかれた猫がいる連絡を受けて、これから運びに行くがその前に確認しますか」ということなので車で行って確認させてもらったが違う猫だった。

手がかりがないため、自然と帰ってくることを期待する方針に変更。そのためにはドラというオスの野良猫が庭にいると帰ってこれないと考え、ドラを捕獲することに。ウッドデッキに1つ、庭に2つ捕獲器をドラ用に仕掛けた。

21:30:昨日情報電話をしてくれた人に電話して再度調査(イタズラ電話の可能性もあるため)。話しぶりや詳しい状況説明などからイタズラではない様子。

また、この日に、インターネット上の、迷い猫(迷子猫)情報掲示板に2つくらい?投稿した。
※インターネット上の迷い猫情報掲示板は、それを見た人から情報があって発見につながる、ということは少ないように思えますが、経験のある方からアドバイスのメールが届いたりします(長文ですがかなり参考になるので載せておきます→アドバイスのメール)。また、怪しい猫探偵から仕事依頼勧誘のメールが来たりもします。

【4月13日 日曜日】
18:30:近くの公園の南側のAさんという方から情報電話あり。似た猫が庭にいるとのこと。急いで駆けつけ、側で電話すると、いま庭の稲荷地蔵の上にいるという。近づいていくと逃げてしまったので直接確認できなかったが、ミニに非常に特徴が似ていて、その家の子供は、前日もその前の日も庭で見かけたという。
自宅に戻って捕獲器を準備して、再度Aさんの家に伺い、Aさんの家の庭に捕獲器を3個設置した。

21:00:捕獲器を確認に行くも、成果なし。餌も減っていない。

【4月14日 月曜日】
0:20:捕獲器を確認しにいったところ、少し近づいたところで、一つの捕獲器に入っていないことはわかったが、その近辺を走るミニの姿を確認!

6:00:捕獲器を確認。3個とも入っていなかったが、目の前でミニが北側の家にジャンプして逃げる姿を確認できた。捕獲器3個をいったんすべて引き上げた。

13:30:捕獲器を3つ設置するのを止め、1つだけ庭の一番奥に設置。ただし捕獲機能は解除し、安全な餌場として認識してもらう作戦に変更。捕獲器の中の一番奥にお皿を一つ、捕獲器の外にお皿を一つおき、両方に餌を入れる。水の皿も近くに置いた。これで様子をみる。

午後、非常に遅ればせながら(タイミングがおかしいが)、一応念のため、警察と保健所に連絡した。特徴などを伝え、もし警察や保健所に似たような猫が来たら連絡してもらうため。Aさん宅は道路に近いので万が一のため。

18:30:捕獲器を置かせてもらっているAさんの家にお礼に伺う。同時に餌を確認したところ、捕獲器の外の皿は全て餌がなくなっていた。水も飲んだ形跡あり。捕獲器の中の皿の餌は減っていなかった。Aさんによると、車で帰ってきた時もミニがいて逃げたらしい。

19:00:餌を補充しにAさんの家に行く。水を交換、餌を補充。捕獲器の中の皿は一番奥ではなく中間に置き、外の皿はやや捕獲器に近づけた。今日は夜の見回りはせず、次の確認は明日の朝にする。

【4月15日 火曜日】
9:40:Aさん宅にフードを確認に行った。捕獲器の外の皿も捕獲器の中の皿も全て食べていた。水も減っていた。
猫捕獲器

初めて捕獲器の中に入ったので、外の皿はやめて、中の皿だけにして、さらに捕獲器の奥へ入れた。また夜に確認しにいく。
猫捕獲器

 

18:30:捕獲器の中の餌を確認。かなり奥に入れて置いたが全て食べていた。水も飲んだ形跡あり。Aさんの子供によると、朝もミニを見かけたらしい。
猫捕獲器

今回は、皿を一番奥に入れて、さらに引っ掛ける棒(本来は捕獲器の扉を閉めるための棒。現在は閉まらないように固定してある)にもベーコンをかけておいた。皿にもベーコンをちぎって置いたので、明日の朝食べているか確認する。
猫捕獲器内の餌

猫捕獲器内の餌

【4月16日 水曜日】
8:50:餌を確認。一番奥に置いた皿の餌と吊り棒にかけておいたベーコンは両方食べていた。もう一度同じように設置した。
猫捕獲器

捕獲器の一番奥に置いた皿のフードや、吊り棒にかけておいたベーコンの両方を食べていることから、捕獲器に入ること自体への警戒心はかなり薄れていると判断。本日とうとう捕獲機能を復活(オン)させて捕獲を試みることにする。

捕獲器の捕獲機能を復活させるにあたって、自宅内で、他の捕獲器を使って、吊り棒の位置や餌のつり下げ方などをいろいろシミュレーションした。吊り棒の位置や餌のつり下げ方によっては、餌だけ食べて扉が閉まる前に捕獲器の外に出てしまう可能性もあった。

19:00:餌を確認。一番奥に置いた皿の餌は一粒残してなくなっていた。水はあまり減っていない。吊るしてあったベーコンは真ん中部分だけ残っていた。そして、とうとう捕獲機能をオフにしていた捕獲器の捕獲機能をオンにした。吊るす餌は結局ベーコンにした。ミニちゃん、ぜひ入って下さい!

20:47:Aさんから電話あり!猫が入っているようだ、と!!!急いで行ってみると、ミニが捕獲器に入っていた!!!Aさんに軽くお礼を言って、車をAさんの庭に入れて、ミニを積んで、後片付けして帰ってきた。

自宅にて、他の猫たちをいったんリビングの方へ閉じ込め、2階の真ん中の部屋を片付けて、ミニをその部屋へ。
捕獲器に入ったミニタイガー

最初は捕獲器を開けても出なかったが、出た時は部屋の中を走り回った(まるで野良猫を捕獲した時のように)。その後カーテンの裏に隠れた。ミニと呼ぶと、以前とはちょっと違った鳴き声で鳴いた。また、部屋の中を動き回っている時、実際におしっこは出ていなかったが、マーキング様行動を頻回にしていた(外ではマーキングをしていたのかもしれない)。トイレとドライフードと水を入れた。その後、人は部屋を出て、ミニを一人にして、家に慣れてもらうことにした。

30分もするとドアのところで鳴き始めたのでいってみると、ものすごく甘えん坊になっていた。福松のように顔にゴチンゴチン自分の顔をつけてくるし、伸び上がりスリスリもする。ウェット1缶あげると全部食べた。ベッドを用意するとそこに入って寝たが、すぐに起きて鳴く。ぐっすり眠ることができない様子。すぐに不安になる。
捕獲後にベッドで寝るミニタイガー

肉球はすっかり家猫仕様で柔らかかったので、屋外での10日間の生活で、肉球からは血が出ていた。また、爪もはがれたようになっていた。
体重は脱走前よりも1kgも減っていた(5.3kg→4.3kg。人間で言えば10kg減!?)。

ノミもいなそうだし、耳ダニもいなそうなので、身体を拭いて、部屋の外に出してみた。ミニちゃんからは他の猫にシャーとすることはなかったが、他の猫は臭いが違ったためか、警戒している様子。茶太郎はミニが寄ってくるとシャーと威嚇していた。ミニは疲れたのかベッドなどで寝るが、すぐに起きて人に対して鳴く。

【4月17日 木曜日】
・猫探偵塩谷さん、メールでアドバイスをくれた方にお礼のメール送信。

・迷い猫掲示板に、無事保護できた旨を投稿。

・警察、保健所、清掃会社、動物病院に連絡。

・張り紙を貼るなど協力していただいた近所の商店にお礼を持参。

・Aさんにお礼を持参。

ミニは疲れているとみえて、走り回ったりすることなく、寝ていることが多い。

【4月18日 金曜日】
今日は走ったり、茶太郎を襲ったり、ほぼ以前のミニになってきた。朝には、以前のように茶太郎とベッドで一緒に寝ていた。

【4月19日 土曜日】
今朝も茶太郎と一緒にベッドで寝ていた。猫に慣れたせいか人間に対しての甘えが減ってきた。保護した頃は、寝ていても少しの物音で目を覚まして鳴いていたが、今は安心して寝ている。

【5月9日】
動物病院にて糞便検査。寄生虫の卵は発見されなかった。

反省点や改善点

1.以前の経験から脱走しても戻ってくると思い込んでいた
2.そのためか、脱走に対しての考えが甘く、防止策が徹底できていなかった
3.脱走したらすぐに自宅周辺を念入りに探し、もし発見できたら、慌てずに、他の人の助けを求めたり、道具を準備して慎重に捕まえる(一人で慌てて捕まえようとして逃がしてしまった)
4.警察や保健所、清掃会社(市役所)などにはすぐに連絡する(連絡が遅かった)
5.すぐにチラシを作成して周辺にポスティングし、許可を取って電柱にも張り紙する(初動が遅かった)
6.インターネット掲示板にもすぐに投稿する(初動が遅かった)
7.公的機関(県や市町村など)の迷子猫掲示板があればすぐに投稿し、確認し続ける(私の地域ではなし)
8.猫探偵塩谷さんに連絡するのが遅れた(探偵を頼むのであれば早い方が発見率が高い)
9.居場所がわかってからも慌ててすぐに捕まえようとした(とにかく焦らないことが大事らしいです)

冒頭にも書きましたが、猫の脱走がこんなにも大変で、こんなにも苦しいものだとは知りませんでした。
今までFIPの看病や寝たきりの看病なども行ってきましたが、それよりもずっと苦しかったです。
病気や老衰などはまだ諦めもつきますし、目の前で行えますし、終わりもあります。
でも、脱走は、自分が原因だったり、捜索活動を止めればそれが猫の終わりを意味するものだったり、止めることのできない終わりのない戦いです。
今回は10日間で済みましたが、もっと長い期間探している方もいますし(長い期間かけて見つかった方も多くいますし)、我が家ももっと長期戦だったらどうなっていたかわかりません。

他の全ての猫が脱走しないように、また、脱走しても見つかるように願ってやみません。

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